蜘蛛ですが、なにか?【最弱からの定石外れな成り上がり冒険譚】
タイトル
蜘蛛ですが、なにか?
・原作小説 既刊15巻(2021年8月時点)
・マンガ 既刊10巻(2021年8月時点)
・マンガ外伝「蜘蛛子四姉妹の日常」 既刊4巻(2021年8月時点)
・アニメ 2021年1月~7月 放送 全24話
あらすじ
地球人の知らない、スキルやステータスといったシステムに支配された異世界。
そこでは常に勇者と魔王という旗頭を擁する、人族と魔族というふたつの勢力が争いを続けていた。
そんなある時、勇者と魔王が放った魔法は世界の枠さえ飛び越え、余りある力は勇者と魔王自身を滅ぼしても止まることはなかった。
その力の一部は次元の壁をも突き抜け、日本のとある高校の教室で炸裂してしまう。
そこにいた生徒と教師は全員死亡。
しかし彼らの魂は、勇者と魔王がいた世界に逆流し、そこで転生することになる。
しかも全員が、前世の記憶を持ったまま。
ほとんどの者は人間に転生するが、人族でも魔族でもなく、本来なら知性を持たないはずの「魔物」に転生してしまった者も数人いた。
ジャンルワード
蜘蛛
龍
女神
邪神
魔王
勇者
転生者
「私」
システム
ステータス
スキル
魔法
称号
コメント おすすめ度
主人公は蜘蛛になった女子高生の「私」。
この作品は「小説家になろう」にて投稿された作品を元に改稿された作品で、ストーリーはWeb小説ではなく、書籍化したモノが元になっている。
「小説家になろう」と書籍・アニメ・マンガでは大まかなストーリーは同じだが、大幅な加筆や変更が行われている。
最弱の蜘蛛「私」が勇者や魔王が存在する世界でも最も危険なダンジョンで生まれ、敗北と逃走、挫折にあいつつも我武者羅に敵を倒していく。
勝つために手段を選んでいては死んでしまう最弱の蜘蛛「私」は、罠や毒、漁夫の利などを駆使して格上の強敵を撃破し、やがて世界の真実に辿り着く。
そして、もう一つの物語が同時に進行する。
今作品のもう一つのストーリーは「私」以外のクラスメイトたち「転生者」がメインとなる。
「私」ストーリーの合間に挟まり展開される「転生者」ストーリーは、一見本編には関わりが無いように感じるが事態が進むつれて合わさる。
ただ、本編である「私」側は生存戦略の為に戦い続きで熱い展開の繰り返しなのに対して、「転生者」側は生まれ変わった先が人間社会で上流階級の家柄であり、恵まれた生活をしている為に考え方や行動が甘いのだ。
生きるか死ぬかの壮絶な戦いを繰り広げている「私」側の合間に、問題や危険があるが物語の主人公のような強力な転生特典を持つ転生者達の生活を描く「転生者」側。
展開の温度差がありすぎて「転生者」側に感情移入しずらいのが、この作品の唯一の問題だ。
もう少し展開が良くて感情移入が出来ていたら評価はで誰にでもおすすめできる。
だた、この2つのストーリーは全体の物語の謎として必要なので、全く必要ないともいえない。
世界の行く末の鍵は最弱の蜘蛛「私」が握っている!